海産物

質問  殻付き牡蠣の食べ方を教えて下さい。

 家庭では殻ごと深めの容器にラップを掛けて電子レンジでチンするのが簡単です。殻の深みのあるほうを下にすると汁がこぼれません。時間を短くすると隙間ができ、身は生で、蒸気がたち始めると蒸し牡蠣として食べ頃です。好みに応じて時間調整。
牡蠣のむき方はこちらを参考にしてください。

質問  -erのつく月以外は牡蠣を食べるなと言われているのはなぜですか? また、September 9月に牡蠣が出回らないのはなぜですか?

 欧米のオイスターバーでは年中メニューにあります。 牡蠣といっても種類がたくさんあります。現在は欧米の在来牡蠣に取って代わって日本種牡蠣が世界的に広がっています。もともと英語圏の牡蠣は胎生で牡蠣の子が母体の中で育ちました。従ってこの時期の牡蠣はザラザラして美味しくなかったのです。また日本の牡蠣も水温が上昇すると産卵期に入り身が柔らかく美味しくありません。従ってこのような説ができたという学者もいます。 「種無し柿」のように子を持たない牡蠣の育成も試みられていますが、日本海の「イワガキ」のように夏が旬という天然牡蠣もあるとおり、オホーツクのように海水温の低いところの牡蠣は身がしまって美味しいのです。まさに北海の豊穣の海の恵みが「北海牡蠣」なのです。

質問 牡蠣の殻の中から小さなミミズのような虫が現れました。目に付いたものは取り除いてそのままなまで食べましたが,有害性についてご解答ください。

 牡蠣は海の仲間と共生し育つ生命力の強い貝です。それで滋養の多い、美味しい貝として好まれているのですが、殻にはいろんな生き物が共生しています。ご指摘のものは生き物のように動くプランクトン、貧毛類などと思われます。これらは人間の健康にワルサをするものではありません。 洗浄したり、熱湯に漬けてこれらを除去して出荷する方法もありますが、清浄な海で育った活きの良い、牡蠣をお選び下さい。

質問 牡蠣の鮮度の見分け方を教えてください?

 一般的には殻が閉じるもの、または指で簡単に殻が開かないものは新鮮ですが、種類によっては呼吸のために殻を少し開けているものもあります。では、貝が口をあけているとき、呼吸するためなのか、死んでいるのかの見分け方は・・・・
*穏やかにコツコツと殻をノック。活きている貝は殻を閉め始めます。
*殻が完全に閉まらなくても少しでも閉じるならば活力があります。

質問 殻付き牡蠣はどのくらい保存できますか?

 牡蠣は濡れた紙に包み冷蔵庫で数日間保存できます。密閉袋に入れて冷凍庫で数週間保存できます。

質問 殻付き牡蠣の調理前の扱い方を教えて下さい。
 清浄な海水域で出荷管理された牡蠣は「砂出し」の必要はありません。調理の直前まで水に浸けないでください。牡蠣は殻の表面の付着物をタワシ・ブラシで取り、流水で手早く洗い流します。ムシのようなものが殻に付いていることがありますが無害です。
質問 ムール貝は日本でとれるのですか?
 はい。欧米で最も人気があり、多く食べられているムール貝は世界中に生息域が広がっていますが、生命力が強く悪い環境でも育ちますので汚れた海域の貝は食用不適です。 牡蠣などと同じ条件で育ちますから日本では養殖の天敵とされています。この貝がもっと獲られると貝類養殖にとっても良いことです。また、ムール貝が安心して食べられることは、海の環境バロメーターでもあります。
質問 ムール貝の保管方法を教えてください。

 ムール貝は浄水器と言われるくらい、体の何倍もの大量の水と空気を吸い込みます。ムール貝は空気中では海水中の半分位の呼吸量です。ムール貝を窒息させないために過剰包装、密閉容器には置かないで下さい。
 またムール貝はエラが濡れているときにだけ呼吸できます。ムール貝の上と下に氷を置いて低温と湿気を保つ環境にするとベストです。その場合、ムール貝を窒息させないために溶けた水に浸からないようにしてください。
  「北海ムール貝」は条件を整えれば夏季7日間、冬季12日間位水無しで活かすことができます。

質問 ムール貝の調理前の扱い方を教えて下さい。
 清浄な海水域で出荷管理されたムール貝は「砂出し」の必要はありません。調理の直前まで水に浸けないでください。ムール貝は貝と貝を擦ると殻の付着物が取れます。ムール貝についている「ヒモ」は体の一部です。調理の直前に引き抜いて下さい。またムール貝は、生きていても殻の中に空気が入って水に浮くことがあります。
質問 ムール貝はいつも、どこでも食べられますか?
 ムール貝は海の浄水器と言われるくらい大量の水を吸い込みます。生命力が強く港、河口など海水が汚れたところでも生きることができます。汚染された海域のもの、検査で安全が確かめられていないものは食用不適です。食用には清浄な海域のもので、検査で安全が確かめられたものに限ります。産卵期には食用できない貝類が多いですが検査され、管理された「北海ムール貝」は年中食用可能です。
質問■ ムール貝の「ヒモ」について
 ムール貝についている海藻のような「ヒモ」は、海の中で流されないように岩などに固定するための「ソクシ」と言います。 荒い海では支えるために「ソクシ」をたくさん出し、穏やかな環境で育つのは細くて少ないのです。 貝が自分で作り出し水中で岩などに接着できるスグレモノですが食べることはできません。しかし、貝の身体の一部ですから弱らせないために調理の直前に引き抜きます。貝の細い方から広い方へ引くと取れます。ハサミで切り取っても良いです。浜ではそのまま蒸して、食べる時にヒモを指で摘んで食い切ります。
質問■ ムール貝の簡単で美味しい食べ方を教えて下さい。
 新鮮な殻付きムール貝は蒸して食べるのが一番。 殻ごと蒸して鍋ごと食卓へ。アツアツをムシャムシャ。 殻をハサミのように使うと身を取り出すのにこれまた便利で楽しい。
質問■ ムール貝保存の仕方
 蒸した汁と一緒に冷凍保存します。殻付きムール貝は冷凍保存に向きません。
質問■ 殻付き牡蠣・ムール貝の上手な蒸し方を教えて下さい。
 厚手の蓋付き鍋に殻ごと入れ、多少の水分(水・ワイン・酒・ビール)を加え強火で 加熱します。蓋がチンチンチンと音をたてたら頃合の合図。加熱四分でできあがり。 新鮮貝類のオーバークッキングは味を落します。 電子レンジ簡単クッキングもお薦めです。
質問■ 殻付き牡蠣・ムール貝の電子レンジ簡単調理を教えて下さい。
 殻付き牡蠣・ムール貝にラッブを掛けるか、袋、蓋付き容器に入れて数分間電子レン ジ。蒸気が出始めるか、殻が開くとできあがり。 殻から簡単に身が外れないのは加熱不足か、加熱し過ぎです。レンジの能力や好みに合わせて時間調整すれば、誰でもできる簡単クッキング。こぼれた汁はエキスです。捨てずに小分けにして冷凍しパスタ・汁物などの調理に活 用しましょう。殻はカルシウム豊富です。捨てずに活用してみてください。
質問 10月2日付けの朝日新聞に気になる記事が掲載されておりました。東京農工大の研究ではムール貝が環境ホルモンを1−10万倍濃縮するというものです。お送り頂いたムール貝がどの程度の数値なのかお教え頂ければ子供にも安心して食べさせられるのですが,いかがでしょうか?ムール貝について他にも情報はどこにありますか?
  狂牛病、O157,ダイオキシン、環境ホルモン等々我々を取り巻く情報は人類の破滅も近いかと心配になります。 センセーショナルな「情報」の氾濫と、正確な情報が伝わら無かったり、予期しないことが起こったりで、食品だけでなく飲料水、空気までもが心配ですが、生産者側としては知りうる限り、出来る限りの安全の努力をしています。
 ご質問の件ですが、例えばミミズやジャガイモと同じく二枚貝は自然界の成分を取り込み成長します。その際、人間に有害物とされるものも生物は吸収し体内で変化させ排出・蓄積し成長します。蓄積の数字だけみると829,300倍というものもあるようです。
 いずれにしても人間の食用に有害と言う物は貝類そのものではなくて、多くは排出・排水による汚染物質です。 中でも二枚貝類「牡蠣」,「アサリ」、「ムール貝」など海水の取り込みが多く貝一個がドラム缶一杯分の海水を24時間で吸い込み吐き出すそうです。これは栄養分を取り込んで海水中の富栄養価を防ぎ他の無用・有害生物が増えないように海のバランスを保つ大事な役割を果たしているのだそうです。
 これらの生き物が居なくなった海は生物のバランスが崩れ死んでしまっているのです。 生産者はこれらを理解して安全な貝類を育て、供給することに努めていかねばなりません。例えば環境に配慮しさらに海域海水や貝類の安全検査と出荷前の清浄な海水に 48時間蓄用などで対処しています。 自然界の健康のためにもこれら微小生物を復活させなければ地球が死んでしまいます。これだけであなたの健康や地球を救う約束はできませんが我々の出来うる努力は続けています。
お尋ねの「環境ホルモン」く数値については日本では定点観測しかありません朝日新聞の記事は多分どこにでも生息出来る「ムール貝」を指標に使ってこれから環境調査すると言うものでないでしょうか? 「牡蠣 」「アサリ 」「ムール貝」は船底塗料などに含まれる TBT(有機スズ)が問題でそのような海水では 「牡蠣」は繁殖力が弱まります。このような海域の貝類は健康ではありません。 日本では小型船舶は使用禁止ですが 50000トン以上の大型船舶と外国船籍の小型船舶の出入りする海域は要注意です。
我々は安全で美味しい生産をいつまでも維持できる努力を続けます。
質問 牡蠣とムール貝について他にも情報はありますか?
 サロマ牡蠣とムール貝の情報は当サイト「潮風とともに」でもご覧いただけます。

Q&Aトップへ