北国にも春が来て
年度末の忙しい毎日を過ごしていたNさんからようやく一段落しましたとのメールが入り、春一番の川岸の猫柳や福寿草に
お目にかかりに行く事になり、四月中旬のある日釣り場の早春散歩をしてきました。春先の釣りで一番条件の良いのは
川面の氷が落ちた直後まだ山からの冷たい雪融け水が流れ込まない三月下旬までです。
今回はほぼ一ヶ月時期を失したので当然魚は姿を見せず今シーズンのオープン戦は残念ながら「ボウズ」に終わりました。
しかし日当たりの良い南面の川岸には福寿草が満開で蕗のトウもそこここに顔を出していていました。天候に恵まれた
湿原の春風景はただそれだけで心身のリフレッシュに充分過ぎる一日となったのです。
川岸を歩いていると、いつもは風向きによって「ギョウジャニンニク」の強い匂いがその在り処を知らせてくれるのですが
この度は見つかりません、山菜取りにはまだ少し早かったようでした。
ここしばらくの間、オホーツクの沿岸では風薫る五月のイメージとはほど遠い気温の毎日でしたが自然は確実に春を運んできています。
一日には『桜前線北海道に至る』と函館海洋気象台が報じ、ようやく北海道にも花便りが聞かれるようになったかと思えば、沖縄では平年より1週間早い梅雨入りが報じられ、はや夏の前触れが聞かれるといったこの頃、日本列島南北の季節の違いを感じます。
我が家の庭先に積もっていた雪の山も姿を消し草花の芽吹きが見うけられるようになってきました。早朝、玄関の郵便受けがカタンと鳴るのを聞き新聞を取りに出ます。新聞片手に庭に出てみると冷え冷えした朝の空気も確実に春を告げています。
辺りには湿った土の匂いが立ちこめていて、雪に埋もれていた無臭の冬の庭とは違った息吹が感じられました。
世間は大型連休とかゴールデンウイークとかで観光地の賑わいと交通網の混雑のニュースが流れています。我々毎日連休のシルバーウイーク族は天候さえ良ければいつでも自分の見つけた最高の穴場に出かけられるのが嬉しいことです。
寒い冬の季節が去って、釣りに山菜取りにスケッチに、待ちかねていたその季節がいまやってきました。
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