漁船にのって・・・
能取湖のホタテ稚貝(4)
港の中をよく見ていると「ちょうちん」を積んだ船がつく選別所の前と四角い網を積んだ船が出ていく場所があることがわかる。出ていく船は何かを積み込んでいる。Inoさんは「ざぶとん」と呼んでいたが、近くで見ると人手で選別したホタテを小さな計量カップのようなものですくって、折り畳んだ網の中に入れる作業が行われていた。船が積んでいたのはこれだ。
船がざぶとんを積んで出発
船が出る場所の前

これが「ざぶとん」と言われている。。中には100粒ほどのホタテ稚貝が入っている。1つの「ざぶとん」で育てられるホタテの数は限られるので、選別作業で大きさの揃った良質のホタテを選んでいたのである。
「ざぶとん」に稚貝を入れる
約100粒が入った「ざぶとん」

ざぶとんを積んで出ていく船にのせてもらう。目的の場所につくとオレンジ色のウキがついたロープを引き上げ、「ざぶとん」からほどいたヒモをロープを結びつけ、ほーいと海中に投げる。「ざぶとん」結びつけたロープは、船の動力で引っ張られ、ゆっくりと海中に沈められる。
 


ふーんなるほど。レポータは、ここまで見てきてようやくホタテの稚貝を育てる順序を理解できた。一連の作業は、迅速に行わなければホタテが弱ってしまう。新鮮な海水で選別していたのもそのためだ。

この赤ちゃんホタテは、翌年春に直径4センチ程度の小学生ホタテに育ち、能取湖周辺のオホーツク沿岸の養殖ホタテ漁の種貝として出荷されるのだ。

再び海に戻されるホタテ

小指の爪くらいのホタテが10センチ以上に育ち、出荷されるまでには、約21〜26ヶ月を要するという。

(おわり)

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